SMC-777 に FDD エミュレータを接続する
Gotek を SMC-777 で動かすためのまとめ
はじめに
SMC-777 は FD ドライブ内蔵のレトロPC ですが、 レトロPC の定めとして御多分に漏れず FD ドライブが不調になります。 手持ちの個体は FD ドライブのモータが動かず、故障している状態です。
SMC-777 は ROM 上に OS や BASIC を持っていないため、 FD が動かないとなにもできません。
一方、レトロPC界隈でよく使われているのは GOTEK と呼ばれる FD エミュレータです。 一般的には、これに FlashFloppy というファームウェアを書き込んで使用します。
今回は SMC-777 に GOTEK w/FlashFloppy を接続してみます。
接続
SMC-777 で使用されているのは、かなり初期の 3.5 インチ FD ドライブで、 一般的な 34 pin コネクタと互換性のない 26 pin のコネクタが使用されています。
この接続をなんとかしないといけないのですが、どうもヤフオクに変換ケーブルを出品した人がいるらしく、 その写真から結線を推測した人がいました。
https://forum.vcfed.org/index.php?threads/looking-for-sord-m23p-boot-disk.66793/page-2
これに従って変換コネクタを作成します。
SMC-777 Gotek
1 (MOTOR) 16
2 (SELECT_0) 10
4 (SELECT_1) 12
6 (DIR) 18
7, 9, 11, 13, 15, 17, 19, 21, 23, 25 GND(奇数ピン)
8 (STEP) 20
10 (WR DATA) 22
12 (WR GATE) 24
18 (INDEX) 8
20 (TRACK 0) 26
22 (WR_PROT) 28
24 (RD DATA) 30
26 (READY) 34
SMC-777 本体の FD ケーブルのクリアランスに余裕がないので、 26pin コネクタの場所はオリジナルの FDD の 26pin コネクタの位置からあまり移動できません。
よってこんな感じの変換コネクタ(右側)が必要になります。 左側のコネクタは最初に作成したものですが、SMC-777 に接続できませんでした。
電源も延長が必要なので、適当なコネクタで延長ケーブルを作成してください。
設置
SMC-777 の FD マウンタの場所にそのまま GOTEK を設置すると、 ボタンや USB メモリの差し込み口が本体カバーに干渉してしまいます。
そこで、何らかの下駄をかませて GOTEK の設置場所を移動する必要があります。 適当にネットを検索してみると、以下のようなものが見つかりました。
https://www.printables.com/model/192083-gotek-mounting-bracket-for-checkmate-1500-plus/files
このままではまだ高さが足りないので、単純に高さ方向だけを 2 倍にして出力します。
最終的にはこんな感じで内蔵できます。
設定
FlashFloppy の説明に従って、GOTEK に FlashFloppy のファームウェアを書き込みます。
先ほどの記事では、FF.CFG に、pin34
の設定がされていますが、単純に次の設定で大丈夫そうです。
interface=jppc
SMC-777 では一般的に 1DD という形式(D88 の亜種)が使われるのですが、 このまま専用のツールで FlashFloppy で一般的な HFE に変換できません。
とりあえず、べたイメージ(RAW)で使用します。 1DD 形式のファイルのデータ部分だけをそのままくっつけた形のファイルになります。
IMAGE.CFG は先ほどの記事のものをそのまま使用します。
[::286720]
cyls=70
heads=1
step=1
secs=16
bps=256
rpm=600
この設定で System などは起動するので、とりあえずこのまま使用します。 一部のイメージで E31 エラーになるので、できれば HFE 形式で使用したいのですが…