Super AKI-80 を使ってみる(1)
秋月電子で Super AKI-80 の保守基板とやらが 280 円で売ってたので、いろいろやってみる。
はじめに
Super AKI-80 は東芝の TMPZ84C015 を中心としたマイコンボードです。 これは Z80 を中心として、Z80PIO、Z80SIO、Z80CTC を内蔵した今風の言い方をすれば SoC になります。 また、裏面に 8255 を2個内蔵した TMP82C265 が載っています。
マニュアルによると 1992 年の製品のようですので、およそ 30年ほど前の物になります。
足りない部品を付け加える
これは「保守基板」とのことですので、主要部品しか載っていません
- TMP84C015 (CPU)
- TMP82C265 (PPI)
- 256Kbit SRAM
- ロジックIC (アドレスデコーダなど)
そのため以下の部品をなんとかする必要があります
- ROM
- 水晶発振器
- リセット IC
- RS232C 用レベルコンバーター
- 5V 電源レギュレータ
水晶発振器は、オリジナル通り 19.66MHz を使い、9.83MHz 動作させます。 これはシリアルの bps を 9600 の倍数にするためです。 また RS232C もないだろうということで、ここは Z80SIO の 5V 出力をそのままつかいレベルコンバーターを省略します。 電源も USB から直結することレギュレータも省略します。
ROM をどうする?
本来は EPROM を搭載するようになっていますが、21世紀に EPROM もないだろうということで、工夫をします。 外部にマイコン(CH32V203)を用意し、Z80 バスを制御します。
- SRAM を 64KB 実装してオール RAM とする
- 起動時に DMA でブートローダを SRAM に書き込む
- 書き込んだら Z80 をリセットする
用が済んだマイコンは、IO としてなんかやらせる予定とします。
大まかなダイアグラムはこんな感じになります。
電源オン時の動作はこんな感じを想定します。
- CH32V203 電源オン
- CH32V203 が初期化されるまで Z80 に ~RESET を投入
- RESET 解除後に、BUSREQ/BUSACK で Z80 バスを解放
- DMA で SRAM に書き込む
- もう一度 ~RESET を投入
次回実際に回路を組んでみます。